一般財団法人上越市環境衛生公社は24日、直江津で唯一のかまぼこ店となった「魚住かまぼこ店」を買収し、4月1日から100%出資の子会社とすると発表しました。
同公社の新規事業開拓の一環で、後継者がいない同店の「のれん」を守る地域貢献としても位置付けているようです。
背景には、同公社の行う「し尿処理」や「浄化槽清掃」の仕事が減ってきたことと、食の分野に進出しようとしていたことがあるようです。
かまぼこ店の社長は顧問となり、新たに新社長を置くのですが、新社長は「のれんを引き継ぎ味と技術を伝承し上越の食文化を守るとともに、まったく新しい発想で新商品開発し販路も広げたい」という思いで臨むそうです。
近年、後継者不在により、多くのお店が閉店を余儀なくされています。
今回のようなケースが今後も増えれば、日本の伝統を後世に残して行けるかもしれません。
総合建設コンサルタントのノース技研は、北海道函館市の沿岸などで大量に採取される海藻から抽出した成分を基に、メタボリックシンドローム予防などに効果があるフコキサンチンのサプリメントを商品化しました。
フコキサンチンは赤い色素で脂肪の燃焼が促されるほか、血糖値の抑制、抗酸化作用、抗炎症作用が認められています。
こちらも1)のケース同様に、本業である公共事業関連の仕事が減る中、身近な資源を活用した新規事業に活路を見いだそうとしています。
この2つの例には1つ問題があります。
既存事業がうまくいかなくなった状態だと、新規事業に力を割く余力がなく、既存事業も新規事業もうまくいかなくなる危険性があるのです。
もちろん、度合にもよりますが、できれば既存事業がうまくいっているうちに新規事業を立ち上げることこそが、企業として発展だけでなく、存続するためにも必要なのです。